温室メロン食味の知られざる真実!純系マスクメロン「渥美アールス」とアールスメロンF1品種の比較調査 2025夏
稲沢緑風館高校園芸科で栽培した温室メロンについて、全く性質の異なる2品種の食味比較調査をして考察しました。1つは純系マスクメロンの渥美アールス、もう1つはアールスメロンのF1品種であるアールスヴェルダ春秋系です。(写真のラベル2・小さな果実の方が渥美アールス)
7月上旬に収穫した果実をどちらも10日ほど常温保存後約2日冷蔵して調査しました。外観は純系品種が果重1.15㎏の球形でネットは密に発生、F1品種は果重1.7㎏の高球形でネットは太めでしっかり発生しました。
内部は純系品種が果肉色黄色で糖度11.8%、F1品種は白黄色で糖度12.8%でした。純系品種は甘く癒やされるような香気が漂いマスク(じゃ香の香り)メロンと呼ばれる由縁がわかります。F1品種は、メロンの香気が弱めでよく嗅ぐと他の植物臭?を感じます。純系品種の果肉は、柔らかく多汁で口の中でとろけてしまいます。これがメルティング質だと実感します。F1品種は、果肉の肉崩れが少なくスプーンですくうには硬い食感でした。食味調査のまとめとして、純系の渥美アールスは、溢れる果汁に純粋なメロンの甘みと香気があり皮ぎりぎりまでおいしく感じました。F1品種のアールスヴェルダは、果肉中央部で甘く、皮近くでは大味でかための食感とやや雑味のある食味でした。温室メロンの原種であるアールスフェボリットの遺伝子が、純系品種の渥美アールスの方が濃いことが推察できました。F1品種は、日持ちがよく果肉が軟化しにくいので収穫後の追熟期間が長いと雑味が増し食味がおちると考えられます。ある程度新鮮なうちに食すとよりおいしいと思います。純系品種とF1品種では、食べ頃の基準が異なることを知りました。(多様なF1品種があるので注意) 生徒が純系品種を調査したとき「すごくおいしいメロンなのに糖度を何回測っても11%しかないのです。」と言っていました。純系マスクメロンの糖度は旨味のたった1つの要素でしかなく、香気や食感、多汁なメルティング質等とあわせた純粋かつ上品なおいしさこそ「果実の王様」の知られざる真実だと確信しました。








